JAなめがた管内では穏やかな気候を活用し、馬鈴薯「とうや」の栽培が活発におこなわれています。しっとりとした肉質と煮崩れしにくい特徴からポテトサラダや煮物に最適です。 産地だより

沼里さんの馬鈴薯(ばれいしょ)

JAなめがた管内では穏やかな気候を活用し、馬鈴薯「とうや」の栽培が活発におこなわれています。しっとりとした肉質と煮崩れしにくい特徴からポテトサラダや煮物に最適です。

しっとりとして滑らかな口あたりのお芋

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JAなめがた 生産部会連絡協議会 
馬鈴薯部会 部会長 沼里 次夫さん

近年、口当たりの良いホクホクした食感のものからねっとりと濃厚な味わいが楽しめるものまで豊富な種類が市場に流通しているじゃがいも。荷馬車が活用されていた昔、熊よけのためにと馬の首につけていた鈴に形が似ていることから別名「馬鈴薯(ばれいしょ)」とも呼ばれています。北海道が一大産地として有名ですが、茨城県も北海道、九州に次いで生産量が多いことをご存知でしょうか?

JAなめがた管内では、年間を通して安定した気候と水はけのよい行方(なめがた)台地の恩恵を受け、生食用の「とうや」と加工用の品種が盛んに栽培されています。
北海道で生まれ洞爺湖の名を冠した「とうや」は、黄色くしっとりとした肉質と冷めても口当たりが滑らかで変わらず美味しいことが特徴です。煮崩れしにくいため、ポテトサラダや煮物、炒め物に適しています。

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定年後に拡大した馬鈴薯栽培

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「ここは県内でも特に土質も良く気候も安定しているから、どんな野菜でも育てやすい恵まれた土地なんですよ。それに朝晩の寒暖差があるので作物にしっかりと味が乗りやすいんです。」と語るのは行方市で30年以上馬鈴薯栽培をおこなってきた沼里さんです。現在は135名もの部会員を束ねるJAなめがた馬鈴薯部会の部会長でもあります。長年平日は運転手として働き、土日は奥様と馬鈴薯栽培に専念する日々を送ってこられましたが、50代後半に専業農家へ転身、現在は3haの土地で「とうや」と加工用品種の栽培をおこなっています。「定年退職してからあれだけしっかりと栽培できる人はなかなかいないです。バイタリティ溢れる人ですよ」と部会員からも一目置かれる存在です。

気候の影響が大きいからこそ
高品質の栽培は難しい

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もともと乾燥したアンデス山脈が原産の馬鈴薯は暑さと多湿に弱い作物です。特に近年は異常気象のため時期外れの台風や猛暑が連日襲うこともしばしば。露地栽培だからこそ自然の影響を直接受けてしまう、そこに高品質な馬鈴薯を作り続ける難しさがあります。

馬鈴薯は地上と種芋の間に新しい芋が生える性質のため、寒さの残る3月に専用の機械で深めに植えつけます。ポイントは茎が生える芽を残して種芋を適当な大きさにカットし、高い畝で肥大化させること。緑化を防ぐためにしっかりと高い畝を作る必要があります。
葉が黄色くしおれ地面に倒れたら収穫の合図です。掘り上げからコンテナ積めまで乗ったままできる小型ポテトハーベスタ(自走式収穫機)で収穫し、貯蔵庫の中で10日間ほど風を当てて表面を乾かしてから家族総出で選別を行います。出荷規格ごとに仕分けしてから農協を経て日本各地の市場へ出荷となります。
「以前は妻と2人で栽培をしていましたが、最近では息子夫婦と作業を分担しておこなえるようになりとても助かっています。今後が楽しみです。」と沼里さんは嬉しそうでした。

さらなる収量アップを目指して努力

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馬鈴薯部会では、市場に出荷する生食用とお菓子等の原料向けに出荷する加工用の栽培がおこなわれており、それぞれ独立した部会となっていますが、沼里さんのように両部会に所属している人も多いそうです。加工用は収穫のしやすさや規格ごとに仕分けする手間が比較的かからないため、年々生産量も増えているといいます。
それに負けじと生食用も今後も土壌検査に基づいた土づくりや栽培技術を向上して生産量をあげられるよう頑張っていきたいと話してくれました。

5月下旬から始まった出荷も7月に入り佳境を迎えます。
今年はもっとも栄養を蓄えて太る4・5月に雨が少なかったため、やや小ぶりですがその分表面が滑らかで整った馬鈴薯に育ちました。市内の給食でも使われる野菜王国の自慢の一品。ぜひ掘り立ての味を味わってみてください。

取材協力

JAなめがた ふれあいの家

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