JA北つくば花き部会の小菊は、平成22年に「茨城県花き銘柄産地」の指定を受けました。電照栽培による開花調整の取り組みを導入、また県オリジナル品種を積極的に導入しており、定期的な講習会、目揃会を経て需要期に安定的で高品質な小菊を出荷できるように努力しています。 農家の人々

早瀬さんの小菊

JA北つくば花き部会の小菊は、平成22年に「茨城県花き銘柄産地」の指定を受けました。電照栽培による開花調整の取り組みを導入、また県オリジナル品種を積極的に導入しており、定期的な講習会、目揃会を経て需要期に安定的で高品質な小菊を出荷できるように努力しています。

関東地方の大産地

JA茨城旭村 パプリカ部 部長 石崎 和浩さん
JA北つくば 花き部会キク専門部
部長 早瀬 勢樹子さん、孝弘さん夫妻

お盆やお彼岸のお供え物として欠かせない小菊は長寿の力があるとされ、時に薬として時に心を和ませる観賞植物として古くから人々に愛されてきました。

茨城県の小菊は出荷数が全国でもトップクラスの産地であり、市場ニーズの高い赤、白、黄色の3色を主体に7月の東京盆、8月の旧盆、9月のお彼岸向けに多く生産されています。

今回伺ったJA北つくば花き部会は、平成16年に結城市園芸部会の花き部と東部花き部会の合併に伴い発足しました。中でも最大品目の小菊は、54名の生産者により年間240万本の出荷数を誇り、平成22年に「茨城県花き銘柄産地」の指定を受けました。電照栽培による開花調整の取り組みを導入、また県オリジナル品種を積極的に導入しており、定期的な講習会、目揃会を経て需要期に安定的で高品質な小菊を出荷できるように努力しています。

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元気な女性生産者

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早瀬さんは20年ほど前から筑西市で小菊栽培に携わってきた生産者で、JA北つくばの花き部会キク専門部部長をつとめています。栽培のきっかけは以前から懇意にしているJAさんの勧めでした。「結婚前より農業関係の職に就いていましたが、栽培は全くの未経験でした。はじめのころは栽培方法もわからない手探りの状態でしたが、定期的に開催している栽培講習会に積極的に参加し、技術を学んでいきました。また、私の夫が土壌改良など栽培の知識が豊富でしたので、アドバイスをいただいたことも大きな力となりました。」
20aほどの小規模から始め、現在は定年退職したご主人と共に60aまで規模を増やしました。

「小菊は初期資材や重労働も少ないため、女性でも取り組みやすい品目です。そのため、旦那さんが会社員として働いている家庭の奥様を中心に部会員が増え、現在では、部会員の約1/4が女性の担い手となっています。」と早瀬さん。現在では早瀬さんのご主人のように定年退職後に就農する部会員も増えているそうです。

厳しい出荷基準で信頼される産地へ

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小菊は背丈が80cmほど、輪数は6~10以上になると出荷適期を迎えます。
「市場を通して消費者のもとに届いた際に適期を迎えられるように2分咲きで収穫します。
そのため、長年菊栽培をおこなってきましたが、花が咲いた状態をみることはまれですね。」と早瀬さんは笑っていました。

収穫後は新鮮さを保つために水揚げし、ご主人と手分けして10本一束になるように束ねて箱詰めします。1日に収穫する本数はなんと約6,000本!1本ずつ茎に曲がりはないか、葉に病気はないか、高さは80cm以上あるかを長年の経験に基づいて瞬時に判別し、手際よく等級ごとに分けていきます。

「集荷場でもJA職員によるチェックがあります。また、月に1回目揃会を開催し、等級ごとの決まりを複数の部会員の目で再度チェックします。特に束ねたときにきれいにまとまるように、定植時から糸を張った手作りの支柱を設け、成長に従い少しずつ高さを調節して曲がりのないまっすぐな茎を作るよう気を付けています。」
こうした厳しい出荷基準を設けることにより、消費者に信頼される産地をめざしています。

長い出荷期間に備えて

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早瀬さんの圃場では、5月~12月と長い出荷期間に対応できるよう、花数が多くボリューム感に優れた茨城県オリジナル品種「常陸シリーズ」を含む年間約50品種を栽培しています。早生、中生など栽培期間の長短のほか、暑さや病害虫に強いものなど特徴に合わせて定植時期をずらすよう工夫しているそうです。また、出荷時期をずらすため夜間に太陽の代わりとして白熱球を点灯させ人工的に日照時間をのばす電照栽培も導入しています。
早瀬さんの育苗ハウスには、品種名が書かれたプレートが数多く並んでおり、取扱い品種の多さに驚きます。

適切な施肥が高品質につながる

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安定した品質向上を目指し、部会では土壌検査を実施しています。
日当たりや排水の良さなど地形により必要な養分量が異なるため、部会では土壌検査を徹底しています。

早瀬さんの圃場では、ご主人が農業関係の仕事で培った土壌分析のノウハウを活用し、足りない養分を必要な量だけ適正施肥することにより収量や品質の安定化を図っています。
生産者の努力と工夫により厳しい選果基準を突破したJA北つくばの小菊。
美しい色合いでご先祖様をお迎えしてみてはいかがでしょうか。

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取材協力

JA北つくば 営農経済センター

〒308-0832 茨城県筑西市西榎生1212-1

TEL :
0296-25-6602
FAX :
0296-25-6677
WEB :
http://www.ja-kitatsukuba.or.jp/

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