茨城県桜川市は水利に恵まれた農業の適地であり、茨城県内屈指の冬レタス産地です。
土壌の養分が過剰にならないよう、不足している成分だけを肥料として土に与え
土壌本来の力を引き出すことを大切にしています。 農家の人々

竹之内さんの冬レタス

茨城県桜川市は水利に恵まれた農業の適地であり、茨城県内屈指の冬レタス産地です。 土壌の養分が過剰にならないよう、不足している成分だけを肥料として土に与え 土壌本来の力を引き出すことを大切にしています。

寒さから生まれる美味しい冬レタス

JA北つくば 東部レタス部会部会長 竹之内 栄正さん
JA北つくば
東部レタス部会部会長 竹之内 栄正さん

茨城県桜川市は茨城県の中西部に位置し、筑波山麓に連なる山々に囲まれた平野部のほぼ中央を桜川が南下し河流により運ばれた山砂が、水はけの良い土壌を形成しています。この地域では水利に恵まれた農業の適地としてこだますいかやトマトなどの栽培が盛んですが、茨城県内屈指の冬レタス産地でもあります。今回お伺いしたJA北つくば 東部レタス部会 部会長を務める竹之内さんのレタス畑では、パイプハウスを利用して厳寒期に収穫する冬レタスを栽培しています。

竹之内さんが就農したのは20歳のとき。両親からこだますいかとトマトを栽培している畑を引き継ぎましたが、同じ作物を続けて栽培すると起きる連作障害に悩んでいました。そこで、当時の東部レタス部会の部会長からこだますいかとトマトの栽培の間にレタスの栽培を挟むことをすすめられたのが、冬レタスに取り組むきっかけでした。

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不足しているものだけを補う

7月下旬、こだますいかの収穫が終わったハウス内の土に、植物性の有機物とたくさんの水分を含ませて夏の太陽熱と微生物の発酵熱による太陽熱消毒をおこないます。太陽熱消毒のあとはJA北つくばに土壌診断を依頼し、土壌の養分が過剰にならないよう不足している成分だけを肥料として土に与えます。竹之内さんは、土壌本来の力を引き出して人の手を余分に加えすぎないことも大切だと話します。

レタスの種子は25℃以上になると休眠し発芽しなくなる性質があり、残暑の残る9月上旬にスタートする育苗では、レタスの種を植えたコンテナを浮かせて通気性と気温の上昇に気をつけながら25日~30日ほどかけて生育させます。竹之内さんの畑ではレタスの定植が始まるまでの間に、ハウス内の畝に病気を予防するためのマルチシートを敷き、その周囲に温度調整のための藁を敷き詰めていきます。

ストレスをかけないように

9月下旬から10月上旬ごろ、育苗したレタスをポットから土ごと取り出して定植していきます。レタスの定植には注意が必要で、苗がマルチシートより低くならないよう深植えに気を付けなければなりません。定植する高さが低くなってしまうと、マルチシートの穴の中から、上へ上へ伸びようとするため横に広がらず縦長の形のレタスになります。

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定植から2週間程で、レタスの土台になる外葉が少しずつ伸びていきますが、成長して大きくなってしまう前に、ハウスに外気を取り入れてレタスに外の気温の変化を教えます。「レタスに気温が変化することを教えておかなければならないんだ。人間も同じだけど、冬に暖かい室内からいきなり外へ出たら寒くてびっくりするでしょう。そういうストレスが病気につながるから前もってレタスに気温が変化することを学習させるんだよ。」と竹之内さんは教えてくれました。

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冬レタスの旬である11月下旬~2月、本格的な冬に突入してくると朝の外気温が-8℃から-10℃にまで下がるこの地域では、ハウス内のレタスの葉が凍ってしまうことがあります。明け方の刺すような寒さから一転して、日中の太陽熱でハウス内が急激に温められることがないよう、レタスのストレスを軽減するための室温調整を、収穫が終わる2月下旬頃まで毎日休むことなく続きます。

たくさんの人の手で市場へ

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収穫されたレタスは適度に外葉を残し、コンテナケースに入れ、ビニールで覆って一晩寝かせて葉を落ち着かせてから、JA北つくばへ運びます。

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農家さんから受け取ったレタスをJA北つくばでは大勢のスタッフで茎や葉を整えてラッピングし、玉の大きさごとに箱詰めして市場へ出荷します。たくさんのスタッフで声をかけながらテンポよくレタスの梱包を行うその様子は、活気にあふれていました。

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竹之内さんに冬レタスのおすすめレシピをお伺いすると「ひき肉を甘辛く炒めて、レタスで巻いて食べると美味しいよ。あとはしゃぶしゃぶのメインとしてもおすすめだよ。ばらしたレタスに熱したオリーブオイルをかけてじゃことかつおぶしをかけて食べるのもぜひ試してほしい。」と教えてくれました。包み菜としても、メインの食材としても重宝するレタス、これはぜひ活用していきたいですね。

美味しい冬レタスを知ってほしい

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竹之内さんに、これからの栽培目標をお伺いすると「最初はこだますいかやトマトの連作障害を避けるためにレタス栽培をはじめたけれど、養分をしっかり含んでいて水はけが良いここの土壌なら、主力にできる美味しいレタスが栽培できると、消費者だけでなく、部会や周りの農家にも広めていきたい。自分自身の畑も、もっと栽培面積を増やしていきたい。」と話してくれました。またJA北つくば 東部レタス部会としても「部会全体の冬レタスの栽培面積はまだ多くはないけれど、市場からの要望があるので年々増やしていけたらいいと思う。」と教えてくれました。

これからが旬の、JA北つくば 東部レタス部会の冬レタスを、ぜひ、ご賞味ください。

取材協力

JA北つくば 東部営農経済センター

〒309-1111 茨城県筑西市上星谷94-2

TEL :
0296-21-8055
FAX :
0296-57-5877
WEB :
http://www.ja-kitatsukuba.or.jp/

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